Youtubeを使ったSEOと実践法について
公開日: 2015.12.04
最終更新日: 2022.03.15
YouTubeをはじめとする動画のSEOはまだまだ始まったばかりという状況と言えます。そこで、前回のYouTubeの話に続き、YouTube動画のSEOについて、今できることとすべきことをご紹介していきます。
1.何を見て判断されるか?
WebサイトのSEOなら良質な被リンクを集める事や適切な内部施策など、主にテキストで表現されたコンテンツの質が評価を左右し、上位表示に影響がある事はある程度想定できます。
ただし、動画はテキストが無いので何で評価されるか?と疑問が浮かぶと思います。そこで、現時点で想定される動画SEOの評価基準をピックアップします。
・タイトル、説明文、タグ
・チャンネル登録数
・動画の品質
・再生回数、再生時間
・共有数
・字幕、キャプション
これらの項目を最適化、最大化する事でYouTube動画のSEOになり得ると言えます。
この他、更に考慮すべき点としては、表示された時、または動画を閲覧された後のクリックを最大化するための施策として、下記が挙げられます。
・サムネイル
・カード
・ブランドロゴ
2.SEOチューニング
次からは、上記に挙げた項目について、それぞれどのような対策が必要か紐解いていきます。
・タイトル、説明文、タグ
タイトル、説明文、タグは、WebサイトのSEOと同様にコンテンツと関連のあるものを設定します。
タイトルは、全角28文字以内にします。YouTubeで動画をアップロードする時は、33文字以内であれば問題ありません。ただし、Googleの検索結果に表示されるタイトルの文字数は最大28文字です。Google検索からの流入も最大化するためには、その文字数に合わせた方が検索結果のCTRを高められると考えます。
Youtubeサイト内の検索結果だけではなく、Googleの検索結果の事も考慮する事が大切
ポイント
>キーワードをタイトルに含める。
説明文にもキーワードを盛り込み、冒頭の20文字程度で内容が理解できるようにする。
→これについては検索結果に説明文が表示された時に内容を理解してもらえることで、CTRを高めるられる可能性があり有効です。
>タグにもキーワードを盛り込みます。
キーワードは詰め込み過ぎず、3~5個程度でコンテンツに適したものに絞り込んでおく事をお勧めします。
・チャンネル登録数
YouTubeをお使いの方は良く分かると思いますが、お気に入りの動画のチャンネルを登録する事で自分好みの動画に素早くアクセスできるようになります。かつチャンネル登録者は再生回数/時間が多く、長くなる傾向があります。つまり、累計再生時間を増やすためには、いかにチャンネル登録者を増やせるかにかかっています。
チャンネル登録者は、未登録者よりも2倍の動画再生数が見込めると言われています。
ポイント
>チャンネルの紹介動画を用意する
→初めての方にはどんなチャンネルかを30秒程度の短い動画で端的に伝えます。
>チャンネルの説明をテキストで記載する
→このテキストデータも検索結果に影響します。
>動画の公開スケジュールを提示する
→動画が追加公開されるスケジュールを提示しておく事で、チャンネル登録後に定期的に見に来てもらえる可能性が高まります。
>動画再生終了時に、チャンネル登録の案内を表示する
→アノテーションやカードを利用してチャンネル登録を促します。動画を全て閲覧した人には必ず次の行動を促す事が重要です。
・動画の品質
動画は、スマホやデジカメでも簡単に撮影でき、短時間で公開までできます。ただし、高画質かどうかは注意する必要があります。これは、再生時間や再生回数にも繋がる事になります。画質の粗い動画はあまり見られません。気持ち良く見てもらえる高画質な動画を用意しましょう。同じ内容の動画で、画質が粗い動画と高画質の動画があった場合、どちらの動画の方がよく見られるかは想像するに難しくありません。
YouTubeで上位表示されている動画は、「HD」のアイコンが付いている事をよく目にするのではないでしょうか。品質に関わる重要なポイントの1つです。画質は、標準解像度(240p や 360p)から高解像度(720p や 1080p)まで登録可能で、最高画質で登録しておく事で、ユーザーの閲覧環境によって高画質で閲覧できるようになります。
コンテンツと共に動画の品質が高い事で閲覧時間数やシェアが高まる可能性がある
・再生回数、再生時間
少し前までは、再生回数に重きが置かれていた時もありました。ただし、単純に再生回数を増やす悪質な動画投稿者が増えてきた事に対処するために、再生回数が単純に多い動画は評価されにくくなってきました。最近では、いかに長い時間、見られているかが重要な指標となっています。再生時間の長い動画はおすすめ動画として表示される可能性が高まるとされています。
ここで言う長い時間とは、1つの動画が長ければ良いという訳ではなく、全ての動画の累計再生時間と考えます。
チャンネル内には特徴ある動画をまとめる事と、動画間を回遊してもらえる事を意識する
ポイント
>再生リストを作成する
→ユーザーは、次から次へと関連動画を見ていく傾向にあります。そこで、関連動画を一つの再生リストにまとめる事で連続して動画を見てもらえる事に繋がります。例えば、オンラインセミナーを行っている会社であれば、「Excel講座」「統計講座」「オンライン広告」など講座の種類によってリストを分類しても良いでしょう。または人気のある講師がいれば講師別にリストを作っても良いでしょう。つまり、作成する動画はシリーズ化されているとより再生時間や回数の機会も増やす事が可能になるのです。
>動画終了時に関連動画へ誘導する
→チャンネル登録数の所でもご説明しましたが、動画終了時に他の関連動画やチャンネルへの誘導などを行います。なお、ユーザーがこれらのリンクをクリックするまでに数秒間の時間を要する事がありますので、5秒以上の表示時間は確保しておきましょう。
・共有数、いいね数
いわゆる、いかにシェアされているかという指標です。YouTubeはSNSの1つなので、ユーザー間でコンテンツを共有しやすい環境にあると言えます。人に伝えたくなるもの、ためになったものなどがシェアしたくなる動機付けです。シャアされるにはコンテンツありきと考えられますが、動画の中で他のSNSへのリンクやいいねの誘導など、アノテーションやカード機能でできる限りの対策をしておきましょう。
シェアされる起点は決めつけずに、全ての動画にシェアしやすい誘導を配置する
・字幕、キャプション
冒頭に動画はテキストが無いと書きましたが、メタデータと同様にテキスト情報をGoogleボットに伝える事は可能です。それが字幕、キャプションです。
Googleでは、動画の内容を翻訳したものを字幕、動画の音声と同じ言語で書かれたものをキャプションと呼んでいます。
字幕、キャプションが評価される理由は、音声を聞き取れない人や言語の異なる人にも情報を伝える事ができるという利点があるからです。
YouTubeには自動で字幕やキャプションを表示させるツールも提供されていますが、上位表示に影響するのは手動で登録したテキストデータです。
ポイント
>字幕や翻訳を用意した時は動画内で案内する
→字幕、翻訳を用意した後は、その事を動画の冒頭で紹介します。「英語の翻訳があるよ!」などのように。タイムボードの横に「CC」という字幕対応の表示がされ利用されやすくなります。
まとめ
YouTubeの動画SEOでは、やるべき事はたくさんあります。ただし、必ずしも全てをやる必要はないかもしれません。有料広告や他のSNSを利用して露出できれば、細かいチューニングは後回しでも良いかもしれません。自社のWEBマーケティング戦略を元に、実情に沿って優先順位を付けて対応する事をお勧めします。